MEDITAIL NEWSメディテール ニュース
コロナ渦での薬局サービスの変化
2020年はCOVID-19の猛威によって、我々の生活がさまざまな変化を余儀なくされた一年でした。仕事、家事、育児、買い物、スポーツ、レジャー、人付き合い・・・あらゆる面で人々の行動が変わり、価値観までも変化したことでしょう。
昨年夏ごろから街を歩くとやたらと目に映ったのが大きなリュックを背負い、自転車をこぐ若者たちの姿です。Uber Eatsのロゴを見ない日はありません。外食の機会がめっきり減り、その代わりデリバリーやテイクアウトが台頭した一年といっても過言ではないでしょう。注文する顧客も商品を作る店もそれを配達する人もスマートフォンやタブレット端末を使って、3者がwin-winでみごとにつながる。そして、そんなICTの恩恵は食事の配達だけではなく、なんと薬の即日発送にまでもたらされることになりました。
0410通知によりオンライン診療が初診より実施可能となったこと。薬機法改正により、オンライン服薬指導が解禁になったことを受けて、患者は一歩も自宅を出ることなく、診察・服薬指導・薬の受け取りが可能となりました。紙の処方せんを処方元医療機関から薬局に郵送すること、薬を患者宅に配送することなど、実物の動きがボトルネックではあるものの、皮肉なことにCOVID-19によりオンライン医療が促進されたわけです。そしてここにきていくつかの企業が処方薬の即日発送、すなわちお薬版Uber Eatsを始めたのです。
健康日本堂調剤薬局を経営するジェイフロンティア株式会社と株式会社ロジクエストが協業し、最短30分で処方せん薬をお届けするデリバリーサービスを開始しました。プレスリリースはこちら。
また、セイノーホールディングス株式会社は、傘下のラストワンマイル関連グループ会社を通じて、処方薬の“即時”配送サービスを開始しました。(出典はこちら)
I&H株式会社や株式会社ミナカラが本サービスを利用するとのことです。
他にも(「とどくすり」)、(「薬急便」)などあります。
送料を患者が負担するか薬局が負担するか、処方せん原本は医療機関から薬局への郵送か、薬と引き換えかなど、各社のサービスの詳細や運用は異なるため、薬局側は自分たちのオペレーションに合わせて選択する必要がありますが、今後の普及が期待されます。
「お薬版Uber Eats」が日常の光景になる日も近いかもしれません。