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コンビニで処方薬が受け取れる!?

2022年5月よりコンビニ大手ファミリマートで処方薬を受け取れるサービスが始まりました。現在は都内の約2400店舗のみで利用可能とのことですが、今後需要が拡大していけば全国的にも広がる可能性が十分にあるサービスです。

 

従来までは患者は医師の診療を受けた後に処方箋を受け取り、薬局にて薬剤師による服薬指導を受ける必要がありました。今回のサービスを使うと、患者は医師の診療を受けた後に処方箋が医療機関から薬局に送られ、薬剤師による服薬指導は電話やオンラインで受けることができ、その後希望のコンビニで処方薬を受け取れるという流れになっています。

 

利便さが増し、日中の営業時間内に薬局に行くのが難しい、若年層~中年世代にとっては特にメリットが大きいサービスとなるかもしれません。一方でどれほどの医療機関がこのサービスに対応してくれるのかが未知であったり、対応できる薬局も限られていたりするなど、実際に利用してみたら自分で薬局に行く方が簡便で迅速に薬がもらえるケースも出てくるでしょう。しかし従来までの医療業界を鑑みれば、着実に一歩ずつ医療のDX化に近付いているように思えます。

 

このようなサービス単体では享受できるメリットは少ないかもしれませんが、今後オンライン診療の拡大、処方箋の電子化、リフィル処方箋の普及、自宅配送サービス、P H Rの普及などが組み合わさることで利便性が上がり、このようなサービスを使う時代が恒常的になるかもしれません。それこそ現在は当たり前のように利用しているAmazonのように。当時店舗へ行って買い物をすることが常識だった時代から、現在はインターネットで買い物をするのが日常になっています。薬も薬局へ行くのが常識だった時代から、インターネットで医師の診療から薬剤師の服薬指導、薬の配送までもがシームレスに繋がる日常がやってくるかもしれません。そんな未来を想像させてくれるサービスの一つになるでしょう。

 

このようなサービスを含めた医療のD X化は喫緊の課題であり、最近では「医療DX推進本部(仮称)」を設置するなどして国も真剣に力を入れてきている。そのことから今後医療業界、医療制度などがますます機能的、効率的になり、これから医療業界も変動の激しい時代に突入しくことが予想されます。医療のDX化は既存プレイヤーを脅かす可能性が十分にありますが、消費者にとってはより良い世界になるでしょう。現在の医療業界がどのように変化していくのか、今後も注目していきましょう。